講師によるオリジナルアレンジは、アンサンブルによる音楽指導で得られる利点を最大限に発揮させることが出来る
3.オリジナルアレンジ
「オーバー・ザ・レインボウ」
1 人数・演奏技術・当日使用する楽器・演奏するホールの状態を書き出す
2 このアレンジを通して達成したい目標を決める
3 選曲――リ・アレンジの場合、ジャンルを決める
4 構成を考える
エレクトーン譜「星に願いを」の編曲を借りる
全体の構成―イントロ・テーマ・アドリブ・リフ・エンディングなど
使用楽器―バンドの編成(ABCなどもチェックする)、使用楽器など
5 ラフ・スケッチを考える
6 必要ならテーマをリ・ハーモナイズする
7 アンサンブル譜を書く
8 音色を作る
9 パーカッションを打ち込む
構成表 ――図や表であることが多い
○全体像を決める
※慣れないうちは構成表を作るのも良い(コンストラクション)
○使いたいアイデアを書き出し、構成表に当てはめる(オーケストレーション)
※イラストや文章でも良い
ラフ・スケッチ ――五線紙、だがまだスコアではない
◯コンストラクションに従って、イントロ→テーマ→インターミッション→テーマ→エンディングなどの割り振りを決める(転調の有無もこのとき決定) 大概時間が制限されている場合が多いのでその中で区切る
○リハーモニーをする場合はここで
○確定できる部分から書いてゆく
・テーマの部分、ベースライン、コードなど
○全体のバランスを取る
・もう一度構成表を確認する
○その他のパートを埋めてゆく
・ハーモニー(ドロップ2・クロマティックアプローチ・ディミニッシュドアプローチなどのアレンジテクニックを知っていると楽)、対旋律など
○ポップスならアドリブ、クラシックで必要なら変奏を大まかに考えるアレンジに必要なテクニック
○イントロ
・ポップスでヴァースとリフレインがある場合はヴァースをそのまま使用する事が多い
・コードパターンに依るイントロ これは屡々中間のヴァンプでも使用される
・ドミナント7thを使用したもの
○インターミッション
・ヴァンプ(コードパターンの繰り返し・主に循環コードが使用される)
Ⅰ―Ⅵm(Ⅰ♯dim/Ⅲ♭dim)―Ⅱm7―Ⅴ7 Ⅰ
・テーマがAの部分みの曲によく挿入される
・ヴォーカルが入る場合、2番(2コーラス目)の冒頭がインストに変わる場合もインターミッションとして捉える
・テーマの冒頭、または曲中の印象的なコード・プログレッションを間奏に使用すると、先に書いた間奏の役割を果たせなくなる
・転調があるアレンジも場合のピポットコードもこの範疇
○エンディング
・よく使用されるコード・プログレッション
Ⅳm―Ⅰ Ⅵ♭―Ⅶ♭―Ⅰ Ⅴ7―Ⅵ(Ⅰに行く代わりに偽終止を使う)―Ⅱm7―Ⅴ7―Ⅰ
Ⅱm7―Ⅴ7―Ⅵ+
○スケール
・オルタードを知っておくとアドリブを書いたりコピーしたりするとき便利
・民族的な曲の場合、使用されるスケールを把握しておく→チゴイナー音階・日本音階(陽旋法・陰旋法)・沖縄音階・ペンタトニック・教会旋法
○リハーモニーに必要なコードの知識
・テンション(コードの仕組みを知る)
・借用
・代理コード(サブスティテュートコード)
Ⅰ→Ⅲm/Ⅷm Ⅳ→Ⅱm7 Ⅴ7→Ⅱ♭7/Ⅳ♯dim Ⅳm→Ⅶ♭7 重要な音を共有している
○和音配置の知識 倍音の原理により低音ほど音を分散させる
・クローズド、オープン、ドロップ2、ドロップ3
・ドロップ2、ドロップ3
○対旋律
・オブリガート→メロディの邪魔をしないようにハーモニーの中から選ばれ、なおかつ旋律的なもの メロディより遅れて始まる
・セカンドメロディ→メロディと対等だが、必ずメロディと同じ動きはしないように
・フィルイン→メロディが休み、若しくはロングトーンの時に挟まれるフレーズ
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