指導グレード・実技の留意点
◇ 全体
短いが「曲」として捉え演奏する
アゴーギク・ディナーミクを必ずつける(音楽だからあたりまえ)
指導者のグレードであるから 知識が間違っていてはいけない(ミスをしないこととは違う)
試験官のコメントに対する理解度でも推し量る場合がある
全ての課題を自分のテンポで演奏しない(楽譜をきちんと読みこむこと)
◇ 視唱
歌い方(移動・固定ド&立唱・座唱)は自由
15秒程度の予見の後 開始和音を弾く
まず調・拍子・速さを必ず確認する(どんな曲であるか把握する)
長い曲は終始の位置(半終止・フリギア終止など)を見つける
出てくるであろうカデンツを素早く想定できるとなお良い
主和音を弾いてからスケールを頭の中で歌い 開始音を声に出す
弾き始めたら
和音付けをしながら歌う(左手を膝の上に置き実際に伴奏を弾くつもりで)
音程がとりにくい人は鍵盤を思い浮かべる
初見と同じように1小節先を見ながら歌う
跳躍音は和音を頼りに 順次進行は和音の音と経過音を意識して歌う
◇ ひきうたい
歌い方は自由
旋律にふさわしい伴奏形を用いる
15秒程度の予見の後 開始和音を弾く
まず調・拍子・速さを必ず確認する
終始の位置・カデンツを素早く想定する
メロディを越えない高さのポジションを確認する
主和音を弾いてから開始音を声に出す
弾き始めたら
終止や曲の構成が分かるような伴奏にする
まずベースラインを正しく弾くこと(展開形も含めて)
1小節先を見ながら歌う
◇ 伴奏づけ
メロディだけ演奏後 伴奏をつけて両手で演奏する
メロディを弾く時は予見代わりなので 記載のテンポにこだわらない(誤奏は減点しない)
その分音価や休符・スラーなど絶対に見落とさず正しく弾いておく
導音重複には厳しいため所在を確認する
曲想にふさわしい伴奏形を選択する
弾き始めたら
終止や曲の構成が分かるような伴奏にする
まずベースラインを正しく弾くこと(展開形も含めて)
1小節先を見ながら弾く
◇ 移調奏
楽譜通り演奏後 指定の高さに移調する
原調を弾く時は予見代わりなので 記載のテンポにこだわらない(誤奏は減点しない)
その分音価や休符・スラーなど絶対に見落とさず 正しくかつカデンツを考えながら弾く
手の形を覚えておく(どこへ移調しても変わらない)
弾き始めたら
まずカデンツを正しく弾くこと(展開形も含めて)
1小節先を見ながら弾く
左右どちらかを手に任せて残りの手に意識を集中する
楽譜に音楽的な間違いはない ということを頭に入れておく
◇ 色々な練習・勉強の仕方
あまりに基本的だが カデンツとスケールの練習・近親調の関係・和声の勉強を怠らないこと
視唱・ひきうたい
声を「前に」出す練習をする
6級程度のエレクトーンカデンツ・ピアノの両手カデンツを練習する
伴奏付け・移調
6級程度の初見の本を弾きこむ・演奏グレードの即興(E&P)の1コーラスを弾く
曲に合ったペダリングの練習(むやみに踏むと曲想が違ったり休符を潰したりする)
ヤマハのテキストを指導する為の力を試されていると思えば 何を要求されているか分かる
また収得すると言うことは 同時に責任が派生するということで「勘」だけを頼りに合格すると 持たされる上級コースのレッスンで自分が苦労することになるので要注意!
以上私が普段から受験者に対してお伝えしていることをわかりやすいように箇条書きにしましたので、ご参考になればと思います。
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