指導グレード・筆記の留意点
◇ 全体
講師としての資質を試されていると思うこと
その級がないと教えることのできないテキストがあるということは 裏を返せばその試験の内容を自分の物にできていないと レッスンを進めていく上で自分が苦しいということ
◇ 楽典
5級 音階 和音 リズム 音程
比較的良く使われる記号・楽語 音楽知識全般
楽譜・記号の正しい書き方
調性判別
4級 5級の知識+移調楽器
中央部記号(ハ音記号)を含むスコアの読み方・理解力
◇ 和声(4級)簡単な転回形・終止形を含む四声体和声
手順:和音記号を付ける(カデンツを無視しない)
同音保留
限定進行音の解決
配置の統一
ベースとメロディの反行
留意:メロディの動きが単調にならないこと
第3・7音の重複不可
Ⅱ→Ⅴ7 保留せず全て下行させる
◇ 混声合唱(3級)無伴奏混声四部合唱の編曲
手順:メロディから装飾音を外し基本の和声音を見つけだす
4級の和声の手法でハーモナイズする
合唱の譜面として整える
歌詞・スラー・強弱&テンポなどの記号も忘れずに
◇ コード進行法
5級A:主要3和音・属・副3和音を使用し 低音とコードネームを付ける
大譜表であるということは鍵盤上で両手で弾く事を想定している
倚音や刺繍音に振り回されない
B:メロディとコードにふさわしいカウンターラインを付ける
先にベースを付ける
メロディとベース・和音が大譜表の中に同時に存在することを忘れない
4級A:主要3和音・属・副3和音に副属7・経過和音が加わる
構成を分析し終止を見つける(近親調への転調を含むことがあり要注意)
B:メロディとコードにふさわしい低音を付ける
できるだけ転回形を使用しベースがなだらかになるように気を付ける
大譜表であるので伴奏を演奏する音域のスペースを確保する
C:メロディとコードにふさわしいカウンターラインを付ける
先にベースを付ける
メロディとベース・和音が大譜表の中に同時に存在することを忘れない
3級A:メロディに「最も適当な」コードと低音を付ける
テンポやスラーを無視しない
構成を分析し終止を見つける(近親調への転調を含むことがあり要注意)
B:書かれたコード進行と示されたモティーフでメロディを作曲する
構成・和音の「言いたいこと」を正しく読みとる
モティーフを活用する
C:編曲譜を完成させる
5・4のカウンターの延長上にあると考える
ベースの動きとテンポから「リズム」を把握する
◇ 聴音
5級:主要三和音で構成される
Ⅰ度の2転回以外の転回形はほぼ出てこない
4級:Ⅵ度・Ⅱ度が加わりさらにベースの転回形が増える
3級:さらに減7・Ⅱ7・sus4・副属7(借用和音)が増える
書いた回答で演奏された物と同じ演奏ができるか?がポイント
休符・スラーなど細かいところまできちんと書く
◇ 色々な練習・勉強の仕方
全てにおいて和声を省略しては勉強が成り立たない
たとえ実際に試験科目として出てくるのが4級であっても 5級受験の時からある程度和声の知識がないと 様々な科目においてミスをすることになる
また和声の勉強は必ず音を出して確認すること
指導筆記科目のABCそれぞれもだが 音として認識しておく癖を付けておかないと「策に溺れ」ミスに気がつかず減点されることが多い
「指導者である」ということは知識に間違いがあってはならないのだという 当たり前のことを当たり前に紙に書き記せること またそれが必ずしも音を出して確認せずとも 自分の頭の中で音を鳴らすことができるかどうか が指導筆記の大きなポイントと言えるだろう
以上私が普段から受験者に対してお伝えしていることをわかりやすいように箇条書きにしましたので、ご参考になればと思います。
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