1 ジャンルを決める
・リズムとテンポ
スウィング、16ビート、バラード、ボサノヴァ、サンバ、またはヒーリングミュージック風、など
※ステージアのメニューから引用も可
・演奏形態&編成 ※エレクトーンのみ
トリオ、ビッグバンド、ポップスオーケストラ、または実際に熱帯Jazz楽団風、東京スカパラダイス風、など
2 テーマ(メロディ)を書く
・演奏楽器を想定する
ピアノソロであってもポップスの場合はその方が自然なメロディが書ける
・1Chorusの構成を考える
2部形式
A→A’ 黒い瞳 いそしぎ Fly Me to the moon 別れの曲
A→B Amazing Grace 翼を下さい
3部形式
A→A’→B→A イパネマの娘 峠の我が家 星に願いを トロイメライ シチリアーノ
A―(A’→)B→C Will ドナドナ 大きな古時計 (現在ポップスの歌もので流行の形)
※またこれのそれぞれサビから入る逆転の形もある My Gift to You 夜空のムコウ
コードも同時に考える方が良く、カデンツに則っていること、多彩であることも大事
▼ My Heart Will Go On らいおんハート 反則の曲!
出だしに困ったらモティーフの課題も参考になる
2
3 全体の構成を考える
・構成
イントロ、テーマ、アドリブ、エンディング、など
・既成譜の編曲・構成を借りる事も可 Pf:アンドレ・ギャニオン、坂本龍一、倉本裕基、イン・ジャズシリーズ、ピアノソロ・クッキンジャズ EL:ヒットソング・アーティスト・ポピュラーグレードシリーズなど
慣れない内は構成表コンストラクションを作っても良い ※図や表である事が多くイラストや文章でも良い
・使いたいアイデアを書き出す
1cho.はバラード風に、2cho.からはリズムを伴う構成にしようとか、コードは♭系のテンションを多用しよう、とかなど ※CDを沢山聴いて資料集めをすると良い
・全体像を決める
コーラス数やイントロ、リフの有無、大体の長さなど
4 ラフ・スケッチを書く
五線紙、だがまだ完成譜ではない
・構成表に従って下書き
イントロ→テーマ→インターミッション(もしくはアドリブ)→必要ならばリフ→テーマ→エンディングなどの割り振りを決める ※転調の有無もこのとき決定
・ハーモナイズする
伴奏楽器も想定した方がよい
メロディと共に演奏楽器を想定することは、音域や演奏時の表現方法を出来るだけ自然なものにすることが出来るというメリットがある
勿論これはベースライン、カウンター(セカンド)メロディに対しても同じ事が言える
3
5 譜面を書く
・確定できる部分から書く
テーマ(メロディ)、ベースライン、コードなど
・全体のバランスを取る
もう一度構成表を確認する
・その他のパートを埋める
セカンドメロディ、フィルイン、アドリブなど
ハーモニーの知識、アドリブに使用されるスケール、対旋律などのラインの取り方、などアレンジテクニックを知っていると楽
このときの演奏テクニックのレベルが、3級の楽曲演奏として相応しいものであることが必要であって、曲の善し悪しそのものが合否の判定を深く左右するものではない
6 エレクトーンであれば音色を作る
・レジストを作る→リズムを打ち込む→シーケンスを打ち込む
7 知っていると便利なこと
・イントロ
ドミナント7thを使用したもの
ポップスでヴァースとリフレインがある場合はヴァースをそのまま使用する事が多い 枯葉
コードパターンに依るイントロ これはしばしば中間のヴァンプでも使用される 君の瞳に恋してる
・インターミッション
ヴァンプ(コードパターンの繰り返し・主に循環コードが使用される)
例:Ⅰ―Ⅵm(Ⅰ♯dim/Ⅲ♭dim)―Ⅱm7―Ⅴ7 Ⅳ→Ⅰbassⅲ→Ⅴ7bassⅱ→Ⅰ etc.
テーマがAの部分みの曲によく挿入される
テーマの冒頭、または曲中の印象的なコード・プログレッションを間奏に使用すると、先に書いた間奏の役割を果たせなくなる
転調があるアレンジも場合のピポットコードもこの範疇
4
・エンディング
よく使用されるコード・プログレッション
Ⅳm―Ⅰ Ⅵ♭―Ⅶ♭―Ⅰ Ⅱm7―Ⅴ7―Ⅵ+ etc.
Ⅴ7―Ⅵ(Ⅰに行く代わりに偽終止を使う)―Ⅱm7―Ⅴ7―Ⅰ etc.
・スケール
オルタード、ディミニッシュドスケールを知っておくとアドリブを書くとき便利
民族的な曲の場合、使用されるスケールを把握しておく→チゴイナー音階・日本音階(陽旋法・陰旋法)・沖縄音階・ペンタトニック・教会旋法
・ハーモナイズに必要なコードの知識
テンション(コードの仕組みを知る)
借用
代理コード(サブスティテュートコード) トライトーンの知識
Ⅰ→Ⅲm/Ⅷm Ⅳ→Ⅱm7 Ⅴ7→Ⅱ♭7/Ⅳ♯dim Ⅳm→Ⅶ♭7 etc. ※重要な音を共有している
・和音配置の知識 倍音の原理により低音ほど音を分散させる
クローズド、オープン、ドロップ2、ドロップ3
・対旋律
オブリガート→メロディの邪魔をしないようにハーモニーの中から選ばれ、なおかつ旋律的なもの メロディより遅れて始まる
セカンドメロディ→メロディと対等だが、必ずメロディと同じ動きはしないように
フィルイン→メロディが休み、若しくはロングトーンの時に挟まれるフレーズ
8 参考書籍
日音社刊 Jazz Study 渡辺貞夫著
Rittor Music社刊 Practical Seminar of Jazz Vol.2 北川祐著
(財)ヤマハ音楽振興会刊 Practical Arrangement Vol.2,3 若松正司他共著
コメント