コード付け、手順を間違えてしまうと迷路にはまり込んでしまう方が多いようです。
問題に向かう前に、まずはひたすら色々な調のカデンツを覚えることが遠回りに見えても着実に力になると私は思っています。
それも単純にⅠ―Ⅳ―Ⅴ7―Ⅰではなく、出来ればⅠ―Ⅵ―Ⅳ―Ⅱ―Ⅰ2―Ⅴ7―Ⅰのようにダイアトニックスケールコードを網羅したものの方が応用が利いて良いでしょう。
またついでにⅥの前にⅤ(Ⅵ)7を経由する、とかⅡの前にⅤ(Ⅱ)7を入れてみるとか、副属七を意識的に取り込むのも重要です。
それが出来たら近親調と対(つい)にして覚えます。
例えばハ長調が出題だとすれば、瞬時に平行調=イ短調、属調=ト長調、下属調=ヘ長調位のカデンツは全て思い浮かぶようになって欲しいものです。
数多(あまた)ある全てのコードの中からメロディに当てはまるたった一つを見つけだすより、範囲が絞られている方がずっと気分的にも楽ですよね。
出て来るであろうコードが絞れたら、いよいよ実際に課題にコードを付けます。
このとき決して曲頭から順番に付け、分からなくなったところで考え込まないようにして下さい。
まず曲全体を良くソルフェージュして構成を把握します。何より大事なのは終止の場所を見つけることなのです。(全終止だけでなく半終止、偽終止なども含めます)
そして全く思いつかなかったり2~3個候補があって決まらなかったりしたときは、取り敢えず先に進みます。フレーズの切れ目(終止です)で「このコード!」と確信が持てるところが見つかったらそこから遡るのです。
Ⅰ→?→Ⅳ:これはトニックからサブドミナントへの移行ですが「?」をトニックと判断すればⅣないしⅢが入らないか、もしくは経過的和音を配するならばⅤ(Ⅳ)7が使えないか、
と考えるのです。カデンツの流れから考えるとドミナントに属する和音を入れることが不可能なのは一目瞭然ですね。
そして勿論こうした知識で補うことも肝心ですが、こうした様々なコードプログレッションを考える前に、ソルフェの段階で頭の中で和音が鳴る感性を養うために、沢山曲を弾くのも忘れないでくださいね。
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