ヤマハエレクトーン5~3級・演奏グレードの傾向と対策

エレクトーン演奏グレード

エレクトーン5~3級・演奏グレードの傾向と対策

そもそも「演奏」とは何なのでしょう?
芸術活動は、創作と享受から成り立ちますが、音楽においては中間に、楽曲を音楽として時間的に実現するために介在する行為が演奏と定義されているようです。
即ち
・物理的には、音楽を、音響を通して時間的に現実化する行為
・芸術的には、作品の芸術性を、正しく再現すること
ということであり、そのためには
・楽譜を音として存在させるための技術の習得
・作品を解釈できる知識の集積
という行為を積み重ねなくてはいけません。
但し、現代の聴衆の時代様式への順応力の限界も知っておかなければいけない

演奏力の向上のために
◇演奏力とは?
・物理的なテクニック=指の動く速さ・粒を揃えられること・音を保持できること
・表現力に関するテクニック=AT・IT・HT・Exp.Ped.x2
◇実現するためには?
・姿勢=正しい座り方と位置(頭の位置)・腕と掌の位置・左右の手の在処の違い
・運指=正しい運指に関する研究・手首の移動とそのための柔軟性・指と鍵盤の接地面の広さ
◇表現力とは?
・歌えること=神経を歌うべきパートに集中出来る環境を整える(テクニックの確保)
・音楽を把握する力=クラシックであれば様式や楽式、ポップスであればジャンルと構成
・音色ごとの奏法=生の楽器を模倣しているからにはその実際の奏法を知り、それをエレクトーンの鍵盤上でどう再現するか、研究する

個別のテクニックの習得について
◇AT・IT・HT→それぞれ鍵盤の特性を知った上で練習する
・AT=音が変わっても変化は持続されなければならない(2 ㎏までしか負荷を認知しない)
・IT=タンギング奏法はスタッカートから入る(鍵盤の動いた速度を感知する)
・HT=タッチレスポンスは全ての鍵盤に一様に掛かってしまうので隣の鍵盤を利用する
◇ベーストレーニング→個別の練習は必要(足と脚の使い方を意識する)
・速さ・なめらかさ・アクセント→トゥとヒールの使用を練習する
・運動性の向上→膝を中心として振り子的に使う
◇身体の使い方→脱力と柔軟性を身につける
・肩=上げない 肘=脇に固定しない 手首=下げない 掌=潰さない 指=反らさない
・指の構えに対する注意=鍵盤に対していつも平行に・点で捕らえる・掌を広げすぎない
鍵盤への力のかけ方も工夫する 向こうに・手前に・縦に・横に
・上半身を手の上に被せず、腕の重みで演奏するように心がける
◇身体能力の向上→筋力
・深部筋(コアマッスル)=特に脊柱起立筋・多裂筋(背骨の横にある筋肉)が弱いと、背が高
く足で身体を支えられないエレクトーンの椅子に長時間座ることが出来ない またこの筋肉が
弱いとExp.Ped.を使いこなすことが出来ない
・広背筋=ATを使いこなすために必要 姿勢の維持にも関わる
・上腕二頭筋=AT・HTを使いこなすために必要
・母指内転筋・虫様筋(2~4 指)・短小子屈筋=指の内側の筋肉は指の「速さ」と「粒揃え」
またATを使い切るために必要
・逆に三角筋、胸鎖乳突筋、上腕三頭筋に不必要な力を入れると、身体が自由に使えなくなる

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