エレクトーン演奏グレード5級指導法 楽曲に学ぶ即興・初見練習法

エレクトーン演奏グレード

《最初に》

1点足りない!――グレード受験における一番難しい指導
取り敢えず体裁は整っているが…一体何をどうしたらいい?

初見なら何とか最後まで弾けた、即興Aはとにかくエンディングも付けて3コーラス弾けた、即興Bは「A-B-A」の形式にはなった、曲は間違えないで弾けた、でもこれでは75%の合格点はなかなか付かない

《もう一度》

初見:提示された楽譜がどんな曲なのかを正確に伝える
 テンポ、アーティキュレーション、リズム・感じられればジャンルなど「音楽」としての読解力が要求される 音符を正確に「押さえる」事が全てではない

即興A:与えられた1コーラスを編曲演奏する
 書かれた楽譜がどんな曲なのか、自分が出来ることに曲を合わせるのではなく、曲を「理解」し「編曲」出来る能力が必要 ただ1コーラス・そのまま伴奏を付けて弾く、2コーラス・メロディをフェイクする、3コーラス・重音奏にする――のではない
 その曲がもつ雰囲気や要求されているジャンルを把握し、それに相応しい編曲要素を用いて「演奏表現」する事が大切
 技術的には5級では、まずはメロディを正確に弾くこと、それからⅠ2  ・オルタネーティングベース・カウンターを含む伴奏法、Ⅱm7♭5を外さないこと

即興B:与えられたモティーフをもとに1コーラス作曲演奏する
 モティーフの性格を読みとること 用意してきたコードにメロディを当てはめるのではなく、そのモティーフから出発するとどんな曲になるのかを考える
 出来るだけモティーフを曲中で使用すること また極端には変化させない
技術的には構成を考え整えること Ⅴ(ⅴ)を間違えないこと

曲:講師としての生徒に対する模範演奏
 間違えなかった、だけでは絶対駄目 本来どんな楽器でどんな演奏形態で演奏されている曲なのかを常に意識すること 楽譜に書ききれないことを表現できる事が重要

《楽曲に学ぶ》

初見:
取得グレードより若干優しい既成曲集を、リズムを入れていきなり弾く
→リズムに合わせようとするので曲の感じを掴みやすい 等拍で弾く癖を付ける

譜読みに時間が掛かった楽譜にこそ、苦手の原因が隠れている
→伴奏型(分散が苦手、テンションが入ると駄目、とか)? ポジション? メロディのリズム(シンコペーションが苦手とか)? ビート? 調または調関係? 分析さえ出来れば対応策はいくらでも考えられる 伴奏・調に関する問題点はカデンツの洗い直しから!

即興A:
弾いた曲を分析する
→ジャンル、イントロ・エンディング、コーラス数、伴奏型、ベースライン、メロディフェイク、重音奏(ダブルノート・ブロック奏) 使用されている編曲の要素を洗い出し、そのジャンルで演奏できそうな課題に応用する 努々曲を弾いたことすらないジャンルで即興をさせないで欲しい

即興B:
 弾いた曲を分析する
 →構成、モティーフの使用の仕方、コード・プログレッションなど 曲集のメロディに第一モティーフから由来する物全てに○を付けさせるのも手

《資料》

ビート オンビート オフ(アフター)ビート
2or4ビート マーチ
ポルカ
ウェスタン
ハバネラ
タンゴ スウィング
バウンス
8ビート カンション
チャチャチャ
ルンバ
ボサ・ノヴァ
ボレロ
ビギン ロック
ロックンロール
ディスコビート
16ビート マンボ
サンバ
スカ
サルサ ユーロビート
ハウス
フュージョン
3ビート ソン
ワルツ ジャズ・ワルツ
※あくまでも参考例です 便宜上の名称もあります

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